2016年12月9日金曜日

B-50、キングバード50、グリーンランド、タイムスリップ

こんな話が21世紀になってからネットで広まった様です。
2001年12月23日のグリーンランド。吹雪の夜、チューリー(Thule)アメリカ空軍基地に接近していた「キングバード50」(King Bird 50)を名乗る所属不明機が消息を絶つ。捜索したら、燃料切れで氷河に胴体着陸したB-50D爆撃機を発見。乗員は全員亡くなっていたが、飛行記録によると、ニュージャージーを出発したのは1948年12月22日だった。
つまり、これも飛行機がタイムスリップしたという話ですね。

発端は恐らくこのオカルトサイト。著者はJames L. Choron氏との事です。2002年12月に掲載された様ですが、あちこちに妙な誤字が見られる事から、書籍を元にして入力した文章だと思われます。

The Strange Case Of King Bird Fifty
http://www.rense.com/general32/gly.htm

全く同じ話が別のオカルトサイトにも掲載されています。こっちの方が誤字が少ないですね。WinterSteel Publicationsという出版社が2001年12月に公開した文章だそうですが、実態は不明です。

THE UFO CASEBOOK Assorted Documents, King Bird 50
http://www.ufocasebook.com/kingbird50.html

長い文ですので、要所のみ拾って見て行きましょう。
2001年12月23日の夜、チューリーの気温は摂氏マイナス52度で、時速20マイルの吹雪と時速35マイルの突風が吹いていた。 
実際の記録だと、その日は割と穏やかだった様ですが。
http://en.tutiempo.net/climate/12-2001/ws-42020.html
https://www.wunderground.com/history/wmo/04202/2001/12/23/DailyHistory.html?req_city=&req_state=&req_statename=&reqdb.zip=&reqdb.magic=&reqdb.wmo=
大西洋上の「キングバード50」が基地から100海里に接近し、通信を開始。 
南側から来たという事でしょうか。
最後のメッセージは01:07(GMT)に滑走路の10海里先から。
具体的な時刻が書かれているのはこの部分だけ。グリニッジ標準時なら、現地時間はマイナス4時間か5時間でしょうか。
レーダーから機影が消え、通信も途絶えた。
おやおや、大変です。
滑走路の延長線上12海里先の氷河に胴体着陸。
滑走路端から14海里先ですと氷河があるのですが、12海里先は山です。
https://www.google.com/maps/place/76%C2%B033'10.2%22N+67%C2%B048'08.0%22W/@76.5522852,-68.01673,12482m/data=!3m1!1e3!4m5!3m4!1s0x0:0x0!8m2!3d76.552826!4d-67.80223
乗員は全員死亡。
お気の毒です・・・。
飛行機は燃料が切れているが、大きな損傷は無い。
まさか燃料切れで不時着?そんな大事なことを知らせてこなかったんですか? 
飛行記録には、機内に留まって救助を待つ旨記載されていた。
記録しているという事は、不時着時にはまだ生存していた筈ですよね。
ニュージャージーを1948年12月22日に出発し、向かい風により到着予定時刻から2時間遅れていた。
30時間飛行できる機体が10時間で到着する場所に2時間遅れて燃料切れ?燃料半分以下で極地に向かった?
1948年は暖冬だったので、乗員は寒冷地用の装備を用意していなかった。
そんなアホがいてたまるか。
乗員は不時着後数時間は生存していた様だが、衝撃と低体温症で亡くなっていた。
機体に損傷は無かったというのに、何の衝撃を受けたのでしょうか。
死亡推定時刻は発見の10時間前、最後の通信があった時刻だった。
さっき数時間生存していたって言わなかった?
機体番号は1948年に行方不明になったB-50Dと同一だった。
B-50Dの初飛行は1949年5月となっているのですが・・・。
http://www.globalsecurity.org/wmd/systems/b-50d.htm
B-50はB-29のエンジンをターボプロップにした発展型。
いや、レシプロなんですが・・・ 。
この時代の飛行機には与圧キャビンが無く、乗員は酸素マスクと重い服と暖房で凌いでいた。
B-29の頃から与圧されてますって。
この機体はチューリーの格納庫に移送された。
道もない雪の中をどうやって運んだのでしょう。
プロペラが少し曲がっただけで機体に問題は無く、3日以内に飛行可能と見積もられた。
40tの機体が胴体着陸して問題無し?飛行可能なプロペラだって3日でどこから調達するんですか?
噂によると、B-50の整備士と操縦士を探しているという。
なんでまたそこまでして事故機を飛ばそうとするんでしょうか。
乗員の遺体は、過去の事故現場から発見されたとして数日後に公式発表される予定。
結局中止になっちゃったんですかねえ・・・。
「フィラデルフィア・エクスペリメント」や「バミューダ・トライアングル」の様な超常現象が起きたのだろうか。
そこはむしろ、古い旅客機が空港に着陸したら全員白骨化していたというタブロイド紙の捏造記事「サンチアゴ航空513便事件」でしょう。

ちなみにTHE UFO CASEBOOKの方には、不時着しているキングバードらしき機体を空から写している写真が載っているのですが、何故か機体の周囲に全く雪がありません。
http://www.ufocasebook.com/kingbirdrescue.jpg
事件の発生が2001年12月で、文章も2001年に発表されていて、その文章中で格納庫に移送されたという記述と矛盾しています。

上の写真の機体の正体は、まず間違いなくこちら、「B-29キーバード」です。

http://www.b29keebird.net/images/KeeBirdInLakeBig.jpg
B-29キーバード
1947年2月のグリーンランドで、「Kee Bird」と名付けられた米空軍のB-29爆撃機が嵐で進路を見失い、燃料が足りなくなって氷原に不時着した。乗組員は3日後に全員救助されている。この機体は現場に放置されていたが、94年に有志の手による再飛行計画が始まった。95年には復元を終え、いよいよチューリーに向けて飛行するという時に、不幸にも火災が発生して機体は全焼してしまった。
キーバードとキングバードの話を比べると、色々と被っている事に気付くと思います。B-29とB-50も非常に似た機体なのですが、面白い事にChoron氏は、B-29と同じレシプロ機であるB-50をターボプロップ機と勘違いしています。しっかり「Pratt & Whitney R-4360-35」と正しいエンジンの名前を記しておきながらそれをターボプロップだと思い込んでいる辺り、レシプロエンジンではまずい理由がありそうです。

実は2001年の時点で米空軍はレシプロ機の運用をとっくに終えています。最早使う当てのないラジアルエンジンのメンテナンス設備が本国から離れた基地に整っているとは考え辛いですし、航空用ガソリンすらあるのかどうか分かりません。恐らくChoron氏もこの点に気付き、ターボプロップ機であればなんとかなるのではと考え、ターボプロップだと思い込んでいたB-50を登場させたのではないでしょうか。因みに米空軍のターボプロップ爆撃機は試作機のみで、実際に配備されたものは一機も無い様です。


・・・そんな具合で、いちいち突っ込むのも疲れる話なのですが、この話の日本語版を掲載しているサイトもありました。

No.123 53年後の世界に飛行して来た爆撃機(Sun 06 Nov 2011 02:35:58 PM JST)
http://ww5.tiki.ne.jp/~qyoshida/kaiki2/123bakugekiki.htm

Choron氏の話では最初の時刻が23日夜だったのが、こちらでは23日0時過ぎと、前の日の夜に変更されています。GMTと現地時間を混同しているのでしょうか。そこから暫くはChoron氏とほぼ同じ話が明らかにおかしい部分を省略しながら続きますが、途中から名前の付いた捜索隊員が登場したりとアレンジが始まり、挙句キングバード50は何故か無関係なバミューダ海域で消息を絶っていた事にされています。そして機体は点検を受けて三日後にアメリカに送り返されたのだそうです。分解ではなくて点検という事は、やっぱり飛んで行ったという事なのでしょうね・・・。

日本語のサイトをもう一つ。

【超常現象】 過去からやって来た爆撃機キングバード50の謎 〈248JKI34〉 | Kijidasu!
http://kijidasu.com?p=2531

こちらも何故か23日0時になっています。そこからはあまりアレンジを加えられていない様ですが、三日後に送られたのは飛行機ではなく、乗組員の遺体となっています。皆さん、「三日後」にこだわりますね。

キングバード50とされる画像も載っているのですが・・・
http://kijidasu.com/wp-content/uploads/2014/03/23caa045bce9e8406584e4c293b01d02.jpg

あ、キーバードだ。
http://www.b29keebird.net/images/KeeBirdInLakeBig.jpg

2016年7月3日日曜日

オハイオ、セスナ、レアード、タイムスリップ

実際に起きた超常現象として取り上げられる事のある、以下の様な話。

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アメリカで、プライベートパイロットが軽飛行機を飛ばしていたら、古い複葉機と接触したけど、事故の報告も無く、相手は分からずじまい。
後日、長年使われていない同型の複葉機を発見。複葉機には接触した跡があり、古い飛行日誌には、見たことの無い飛行機と接触した事が書かれていた。
FBIの調査でも、日誌が大昔に書かれていた事が判明した。

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話によって、パイロットが「ジョン・ウォール」だったり「エドウィン・アルバート」だったり、機体もセスナ182だったりパイパー・チェロキーだったりの違いはありますが、内容は殆ど一緒です。

私も子供の頃に本で読んで印象に残っていた話です。
今ではインターネットで海外の情報も多く得られますので、話の出処を調べてみました。

「cessna laird collision」でグーグル検索。
アメリカの事件であるはずなのに、日本語で「セスナ レアード」と検索した結果に比べて、それらしいサイトが少なすぎる・・・。

それでも、関係ありそうなサイトが先頭に出てきたので、開いてみます。

The Times-News - Google News Archive Search (1961.03.07)

1961年の新聞記事です。
頑張って訳してみました。
(誤字らしきものを直しつつ、大まかに訳しています)

---
航空局、あり得ない事故を調べる
ROBERT J. SERLING
ワシントン3月8日(UPI)

「助けてくれ・・・」

連邦航空局(Federal Aviation Agency, FAA)が調査をしているのは、過去に渡ったという飛行機の話。
その調査依頼は、”あの”飛行家協会(Aircraft Owners and Pilots Association, AOPA)によるもの。
氏名不詳の所属会員からの話によると ―

1960年の1月、新品のセスナ182のパイロットが年代物のレアード複葉機との接触事故を起こした。

双方とも破損した数カ月後、オハイオの農場にある納屋でセスナのパイロットがレアード複葉機を見つけ出した。
レアードの胴体にはアルミニウムの破片が埋まっており、彼のセスナのものと一致した。
古い機体から採取された塗料もまた、検査でセスナのものであることが分かった。
レアードの操縦席にあった飛行日誌には、「変わった金属の飛行機」との衝突が記録されていた。
その日誌をワシントンにあるFBI研究所で検査したところ、1932年頃に書かれたものであると分かった。

― 以上がFAAに語られた内容だ。

FAA広報氏の話では、既に記録を調べたが、1960年1月にそれらしい事故は見当たらなかったという。
彼は、FAAがFBIに対して事実確認を行っていると話した。

FAAにとっては面倒な疑問がある。その事故の発生は1960年なのか、それとも1932年なのか?

「いい質問だ」彼は皮肉っぽく言った。
「セスナが過去に行ったのか、レアードが1960年に現れたのか?一つだけ言えるのは、もしFBIが
本当にそんな検査をしていたなんて言った日には、僕はもう何だって信じられるって事さ」
---

・・・これって、FAAが胡散臭い話に振り回されているという記事ではないのでしょうか。
記事の様子では、FAAも記者も事件の実在を全く信じていない様です。

ところでこのRobert J. SerlingというUPIの記者は、当時放映中のTVドラマ、「The Twilight Zone」の制作者であるRod Serling氏の兄弟であり、この記事の2週間前に放映された「The Odyssey of Flight 33」という話にも航空アドバイザーとして参加しています。
「The Odyssey of Flight 33」の内容は、現代のジェット旅客機が1939年のニューヨークに迷い込むというもの。
ちなみに1960年2月には、1917年のイギリス軍戦闘機が現代のアメリカ軍基地に着陸する「The Last Flight」という話も放送されています。

こうなってくると、Serling氏と顔見知りのFAA職員がSerling氏好みのジョークを披露し、Serling氏も嘘だと分かった上で穴埋め記事にしたのが実態ではないかという気もします。

Serling氏のこの記事はUPIが配信しているので、同時期に他の新聞にも掲載されています。

The Bridgeport Post (1961.03.08)
https://www.newspapers.com/newspage/60601105/

Desert Sun (1961.03.09)
http://cdnc.ucr.edu/cgi-bin/cdnc?a=d&d=DS19610309.2.154

The Daily Herald (1961.03.09)
https://www.newspapers.com/newspage/36343009/

新聞以外に、UFO関係の本にもそのまま取り上げられていた様です。

Understanding Volume 6 Number 4(1961.04)
https://danielfry.com/daniels-writings/understanding-newsletter-1961/vol-6-no-4/

この件に関する報道はそれっきりなので、FBIからの回答は(あったとしても)推して知るべしなのでしょう。

しかし翌1962年、「The American Legion」という本に、非常に似た話が出てきます。
1945年に起きた海軍機消失事件を始めとした、いわゆるバミューダ・トライアングルの記事にて、多くのパイロットが空で不思議な体験をしていると主張する、匿名パイロット、Jimmy Drake氏の話。

The American Legion Vol.72 No.4 P.40 (1962.04)
https://archive.org/details/americanlegionma724amer

---
ほんの数カ月前、誰にも理解できない事件が民間航空委員会(Civil Aeronautics Board、 CAB)に持ち込まれた。
ある日、オハイオを飛んでいたプライベートパイロットが雲を抜けた時、他の飛行機の正面に出てしまった。
彼は避けようとしたが、翼端が相手に当たってしまった。
それにしても、この飛行機は何だ?
木と布で出来た、第一次大戦前の骨董品で、パイロットは古めかしい皮の飛行帽とゴーグルを着けている。
すぐに機体は雲で見えなくなったので、彼は飛行場に戻って報告書を提出した。
しかしそんな機体が飛んでいるという記録は無く、登録もされていなければ事故も起きていない。

一月ほど経って、彼が言っていた様な古い飛行機が、納屋で長年放置されているのが見つかった。

飛行日誌も見つかり、その最後には変わった銀色の飛行機と接触した事が書かれていた。

その日誌はCABに送られた後、FBIかどこかで検査され、40年以上昔に書かれたものだと分かった。

飛行機も調べると、日誌の通り、相手の飛行機に付けられた長い傷が側面に付いていた。
塗料とアルミニウムの痕跡もあったので分析すると、現代の飛行機のものと完全に一致していた。

確かに突拍子もない話だし、嘘くさい。

そのパイロットは真面目な奴だけど、それでもCABは信じていない。
でも彼らには説明のしようもないし、証拠を否定する事もできない。
あんたはどう思う?
こんな異様な話、殆どの人間は信じたくないだろう。
---

・・・Serling氏の記事から、日誌は更に10年以上古くなりました。
機種名は書かれていませんが、レアードよりも古い機体という事になりそうです。
FAAとAOPAが出てこない代わりに、CABが両方の役割を負わされてる様です。

そこから10年以上経過した1979年夏にもまた、類似した話が本に載っていたという情報があったのですが、その本も見つからない上、話がいろいろとおかしいので、とりあえず要点のみ書きます。

Time Travel???
http://www.theaerodrome.com/forum/showthread.php?t=11423

--- 1978年の10月10日にFred Howardがインディアナにセスナ182を飛ばして1934年10月10日のレアードに(以下略) ---

更に時代が進み、1991年に出版された「Ghosts of the Air」にも似た話が載っています。
この本は、航空誌で募集した不思議な話をまとめたものだそうです。
楽そうでいいですね。
1994年に出版された日本語版、「空の上の超常現象」を読んだところ、以下のような内容でした。

--- "坊や”が中西部でパイパー・チェロキーを飛ばして40年前のニューポート28(以下略) ---

ちなみに副題は「パイロットたちを襲った真実の体験」なのですが、真実であるという根拠は何も無い上、最終章で著者は、疑う人間を批判しています。
・・・すみません、私も全く信じられませんでした。
真実であるというのなら、日時や場所などの具体的な情報も欲しかったです。

さて、ここまでは、「事件」のあったアメリカでの話ですが、ジョン・ウォールさんやエドウィン・アルバートさんは、まだ出てきていません。

そこで、「ジョン・ウォール」を調べると、こんな情報が出てきました。
「超真相」UFO2&世界統一政府計画」という、すごいタイトルの本からの引用である様です。

ドッペルゲンガーの謎と亜空間タイムスリップ事件: 神仙組Ⅰ【ハルマゲドン編】光と闇の黙示録
http://mujaki666.seesaa.net/article/169658689.html

---
同様の事象は想念の世界だけではなく、亜空間(異3次元)でも存在し、1960年の『アメリカ連邦航空局年間』にミステリアスな記録がある。
1960年1月25日、ジョン・ウォールが操縦するセスナ182型機がアメリカのオハイオ州上空を飛行中、奇妙な雲が出現し、その雲に突入した次の瞬間、前方から木製の複葉機が飛んできた。
ウォールは慌てて機体を旋回させたが、複葉機の翼がセスナ機のボディに接触し、複葉機はそのまま消えていった。
ウォールは着陸後、セスナ機の片翼のくぼみと塗装の剥がれを確認し、接触事故の報告をした。
連邦航空局は、複葉機が逃げたことについて、航空法のもとに調査を始め、3ヶ月後、オハイオ州の古い牧場の倉庫で複葉機が発見された。
複葉機の翼に、ウォールのセスナ機と同じ塗装の付着が確認され、事件は解決したかに思われたが、その複葉機は長年飛行していない状態で放置されていたことが判明した。
更に、1932年の複葉機の飛行記録が発見され、「見たこともない金属製の飛行機と接触事故を起こした」と記されていたのだ。
調査員は、飛行記録が書かれたインクの成分分析をFBIに依頼した結果、時間経過を測る化学テストにより、確かに1930年代に書かれたインク跡だという結果が出ている。
---

・・・すごい、アメリカでも知られていないパイロットの名前のみならず、25日という日付まで特定しています。
Drake氏の話ではただの雲の様に書かれていましたが、実は奇妙な雲だったとか。
奇妙だと思うなら入らなければいいのに。
アメリカ連邦航空局年間」は「アメリカ連邦航空局年鑑」のミスだと思いますが、その記録に当たれば、この事件がはっきり分かりそうです。

アメリカ連邦航空局年鑑・・・

英語だとFAA yearbookになるのでしょうか・・・

・・・

・・・・・・

それらしい本は見つかりませんでした。

そもそも、Serling氏の記事では、FAAが事件の記録を否定しているんですよね・・・。

気を取り直して、他にも「ジョン・ウォール」が出てくるサイトを見てみます。

ほんとうに不思議な話。 ( その他超常現象 ) - 澤啓二郎の屋根裏部屋 - Yahoo!ブログ
http://blogs.yahoo.co.jp/japanenex/4824908.html

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今日のお題は、四次元。
アメリカのFAA(連邦航空局)に今でも記録が残されている不思議なお話。
それは1960年1月25日の午後3時ころ。
1962年生まれの私は、まだ、父の中にいた事になるかな。(笑)

オハイオ州の上空をエンジンの音も快調に、新しいセスナ182型機がゆっくりと旋回を始めた時だった。
【あれは、どこの機だ?】と、セスナ機を操縦していたAOPA(航空機所有者操縦者協会)の会員でもあるジョン・ウォールはビックリしてそう言った。
その当時でも、飛んでいるはずの無い旧型の木製翼・レアード複葉機が、突然青空の彼方から現れたからで、【今どき、どうしてあんなふるい複葉機が飛んでいるのだろう?】と、彼は思った。
彼が不思議に思った途端、レアード機がふらふら機種を曲げながらセスナ機に接近してきたのだ。
彼はとっさにセスナ機を急旋回させた。
金属製のセスナ機の翼と木製のレアード機の翼とが、一瞬ぶつかったが、正面衝突だけは免れた。

この不思議な事件が有ってから3ヵ月後の4月28日。
ジョン・ウォールは、FAAが発行しているニュースレポートで小さな記事を見つけた。

【30年前の古いレアード機を発見!】

その記事によると、オハイオ州のロークレス村の大牧場の古い小屋の中で、珍しい木製のレアード機が見つかったと言うことで、気になって仕方が無かったジョン・ウォールが大牧場へ行って見ると・・・
それは、あのレアード機と同じだった。
さっそくAOPAに連絡して詳しく調べたところ、何と、レアード機の壊れた木製の翼の部分に、ジョン・ウォールが乗っていたセスナ182型機の金属の破片が食い込んでいたのだ。
当然ながら、その食い込んでいた金属片のアルミニウムは、彼のセスナ機182型機の一部と同じである事も確かめられ、それが、彼のセスナ機からもぎ取られた部分とピタリと型も一致した。

また、レアード機の中には飛行日記が残されていた。

その最後の1932年1月25日という日付に、こんな書き込みがあった。
【見たことも無い奇妙な形をした金属製の飛行機と空中接触を起こした・・・】と。

そこで、AOPAはその飛行日記をワシントンのFBI(連邦検察局)に調査して貰ったところ、筆跡鑑定・インキの化学テストからも、1930年代に書かれたものと断定された。

そうすると、さすがのFBIも次のように考えざるを得なくなった。
信じられない事だが・・・【セスナ機はオハイオ州上空で、何かのはずみで四次元空間に飛び込み、1932年の過去の世界に行って、その時代に飛んでいたレアード機と空中接触し、再び1960年代に戻ってきた】と。

ちなみに田舎村の大牧場の小屋でみつかった飛行機は、分厚い埃だらけになっていて、少なくとも過去数十年以上、エンジンをかけた形跡(飛行した形跡)が無いほどに金属部分は錆びだらけで、分解されたエンジンの内部など、タールやピッチが固形化してしまっていて、断じて飛べるような状態ではなかったとの事。
ちなみにアメリカと言う国は太っ腹で、FAA(連邦航空局)でもAOPA(航空機所有者操縦者協会)でも、この事件を調べたいと言えば、50ページ位の立派な表装の小冊子を18ドルで売ってくれます。
私が20年以上前、シカゴに遊びに行って、噂を聞きつけて米国の友人と一緒に買いに行きましたっけ。
有人と興味津々と読んだものです。

こんな事って、あるんでしょうか・・・不思議だけど本当の話なのです。
---

一つ上の話と比べると、現場に雲が無いという違いはありますが、より詳細に記されています。
50ページの冊子を18ドルで売る事を太っ腹と呼ぶべきかは議論の余地がありそうですが、ともあれ、発見された村の名前が分かりました。

「オハイオ州ロークレス村」、これを調べてみましょう。

・・・

・・・・・・

それらしい村は見つかりませんでした。

なんだか疲れましたのでここまで。